Haiku 一日一句 2017-12-02 蜜柑

この番組では、毎日その季節にあった俳句を一句取り上げていきます。
今日から七十二候では橘始黃(たちばなはじめてきばむ)という時期になりなりました。昔は柑橘類の木をまとめて橘と呼んでいて、この時期になると実が黄色くなってくるようです。

冬の季語 蜜柑

温暖な地域で広く栽培されていて、炬燵の上に置かれていたりしていて、日本の冬を代表する果物ですね。

今日の一句

探しもの又して疲れ蜜柑むく 星野立子(ほしのたつこ)
「蜜柑むく」という言葉が疲れて何も考えたくない状態を上手く表現できていて、探し物という日常にもうまく蜜柑が合っていますね。

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Haiku 一日一句 2017-11-27 北風

この番組では、毎日その季節にあった俳句を一句取り上げていきます。
今日から七十二候では「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」という時期になり、北風が木の葉を散らす時期になりました。

冬の季語 北風

冬の季節風で大陸の冷たい高気圧から、日本の東海上の低気圧に向けて吹いてきます。

今日の一句

北風にたちむかふ身をほそめけり 木下夕爾(きのしたゆうじ)
北風に対して、体が縮こまることを細めけりと詠むことで、寒さが伝わってくるのと、どこか葉っぱを落とした木の枝も想像することができる句ですね。

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Haiku 一日一句 2017-11-22 時雨

この番組では、毎日その季節にあった俳句を一句取り上げていきます。
今日から二十四節気では「小雪(しょうせつ)」の時期になり、雪が降り出してくるけど、積もることはないためこう呼ばれています。七十二候では「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」という時期になり、曇りが多く虹を見ることができないという意味です。

冬の季語 時雨

初冬の晴れたり降ったりする雨のことをこう呼びます。京都ではこのような特徴の雨が降りやすいため、詩歌などに登場することが多いです。

今日の一句

しぐるるや駅に西口東口 安住敦
時雨の晴れたり降ったりする忙しさと駅の西口東口という多くの人達が、それぞれの目的地へ向かって行き交う部分が合っている句ですね。

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Haiku 一日一句 2017-11-17 水仙

この番組では、毎日その季節にあった俳句を一句取り上げていきます。
今日から、七十二候では「金盞香(きんせんかさく)」という時期になりました。
きんせんかとは水仙のことです。寒さに強い水仙が咲きだしてくる頃ですね。

冬の季語 水仙

雪中花とも呼ばれていて、水仙の花びらの内側には副花冠(フクカカン)と呼ばれる盃型の部位があります。そのため金色の盃を意味する、金盞(きんせん)の花と呼ばれています。

今日の一句

水仙が水仙をうつあらしかな 矢島渚男(やじまなぎさお)
寒い中でも健気に咲く花ですが、嵐の風によってお互いが打ち合っているという攻撃的な部分を表現できているのが面白いのと、後半の文字が全てひらがなになっていますが、そうすることで花の可憐さを表現できている気がします。

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Haiku 一日一句 2017-11-12 初霜

この番組では、毎日その季節にあった俳句を一句取り上げていきます。
今日から七十二候では地始凍(ちはじめてこおる)という時期になり、寒くなってきて大地が凍り始める季節です。そのため、冬の季語「初霜」をとりあげてみました。

冬の季語 初霜

その冬初めて降りた霜のこと。霜も冬の季語ですが初霜の方が、うっすらとした繊細な霜の様子を表現できる季語ですね。

今日の一句

初霜や嵩減り枯れて箒草 西山泊雲
おそらく、普段から庭の箒草を気にかけて眺めたり手入れをしていたからこそ、嵩が減っていることに気づいたり、一番最初の初霜にも気づけたということが伝わってくる句ですね。「減り」と「枯れて」というネガティブな言葉が2つ続けることで、より冬の寂しさも感じられます。

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Haiku 一日一句 2017-11-07 山茶花

この番組では、毎日その季節にあった俳句を一句取り上げていきます。
今日から、二十四節気では「立冬」になり、暦では冬が始まりました。
七十二候では「山茶始開(つばきはじめてひらく)」という時期になり、つばきと読みますが、意味的には山茶花(さざんか)が咲く頃です。

冬の季語 山茶花

童謡のたきびでも山茶花が登場するように、初冬の時期に庭を美しく飾る花です。椿と似ていますが、椿のように花ごと落ちるのではなく花弁が散ります。

今日の一句

ボクシングジム山茶花にほそき雨 石田夏子
山茶花がこの寒い中でも咲いている部分とボクシングジムという新鮮味のある言葉を上手く取り合わせていることができる句ですね。ほそき雨も、ボクシングをやっている人たちの汗を表現できているように私は思いました。ボクシングジムジムのため練習の音も聞こえてきそうな句ですね。

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Haiku 一日一句 2017-11-02 紅葉

この番組では、毎日その季節にあった俳句を一句取り上げていきます。
今日から七十二候では秋の最後となる「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」という時期です。今年は一気に冷え込んだこともあって、既に紅葉が進んだところもあるみたいですね。

秋の季語 紅葉

木の葉が赤く色づく様子で楓が代表的ですね。これも古くから詠まれている季語の一つなので句は色々見つかると思います。

今日の一句

かざす手のうら透き通るもみぢかな 大江丸
まるで光にかざした手が透き通るかのような真っ赤な色の紅葉を伝えることで、自然の美しさと人間の生命力も表現できている句だと思います。

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Haiku 一日一句 2017-10-28 秋時雨

この番組では、毎日その季節にあった俳句を一句取り上げていきます。
今日から七十二候では霎時施(こさめときどきふる)という時期になりました。
今年は台風もきたりして、強い雨もまだありますが、この時期になるとぱらぱらと通り雨のように雨が降りはじめる頃。

秋の季語 秋時雨

時雨や初時雨という言葉は冬の季語になってしまうので、秋の場合の時雨には秋時雨と言ってあげます。時雨が降ってくると人々や動物は冬の支度を始めていくみたいです。

今日の一句

鶴ばかり折つて子とゐる秋時雨 文挾 夫佐恵(ふばさみ ふさえ)
鶴ばかり折るということは、誰かのために千羽鶴を折っている状況で、秋時雨があることで、寂しさが出てきますね。子供といるのに寂しいということは、もしかしたら夫のために折っているのかもしれません。そのような考えさせられる句ですね。

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Haiku 一日一句 2017-10-23 霜降

この番組では、毎日その季節にあった俳句を一句取り上げていきます。
今日から二十四節気では「霜降」という時期になり、朝晩の冷え込みが増してきて、七十二候では「霜始降(しもはじめてふる)」という季節です。

秋の季語 霜降

霜や初霜(はつしも)は冬の季語になってしまいますが、この霜降(そうこう)は秋の季語として使えます。

今日の一句

霜降や無音の鳩にかこまるる 山本雅子(やまもとまさこ)
「かこまるる」なので複数の鳩がいて、周りを囲まれているけど、音がしないというところに、霜降を持ってくることで、寒くてあまり動きたくなくて、静かにしているのと、鳩たちも寒くて寄り添って温まろうとしている雰囲気も伝わってくる句だと思います。

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Haiku 一日一句 2017-10-18 蟋蟀(きりぎりす)

この番組では、毎日その季節にあった俳句を一句取り上げていきます。
今日から七十二候では「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」という時期になりました。野原で鳴いていた虫たちも暖かい家の周りで鳴き始める季節です。

秋の季語 蟋蟀(きりぎりす)

姿は蝗(いなご)に似ていて、主に昼間に鳴く虫です。古くは、今の蟋蟀(こおろぎ)のことを螽斯(きりぎりす)と呼んでいて、漢字では両方の意味を持つので少し注意が必要です。

今日の一句

きりぎりす膝をいだけば河流れ 鈴木しげ子
秋で寒さも増してきて、何か寂しい時に膝を抱いて河原に座ることで、それまで気づかなかった河の流れやきりぎりすの鳴き声が聞こえてきた句だと思いました。普段無意識の中で通り過ぎてしまっている景色を大事にしていきたいですね。

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